いつも「とこキャリ」をご覧いただき、ありがとうございます。
とこキャリの編集を担当しております、株式会社トーコンの斉藤と申します。

いつも転職関連の記事を投稿していますが、その度に、自分自身が一人の求職者だった頃を思い出します。
29歳・フリーターだった私は、転職活動に関する知識もほぼゼロの状態から活動を開始し、何とか正社員として内定を頂いた今の会社・トーコンで仕事を続けています。

今回はいつもとは主旨を変えて、私、斉藤自身の転職活動エピソードについてお話しできればと思います。
これを読んでいる皆様のご状況とは違う部分も多いとは思いますが、1つの転職成功例として、少しでも参考になれば幸いです。

大学卒業後、就職せずフリーターに…

実は私、大学卒業後は就職をせずミュージシャンを目指して夢追いフリーターしていました。
当時は団塊の世代の定年タイミングと重なり、長い就職氷河期が一転、売り手市場に移行したタイミング。
今思えば、大変もったいない選択だったとは思いますが、当時の私にそんな考えは微塵もありませんでした。
以降、29歳でトーコンに入社するまで、7年間アルバイト生活を送っていました。

転機になったのは28歳の頃、バイト先に入ってきた新人さん。
当時は都内の小さな音楽スタジオでアルバイトをしていましたが、その新人さんは、とても仕事に対する熱意が強く、なんとなく仕事をしていた私は、すぐに彼に抜かされてしまいました。

聞けば、彼は元々プロミューシャンで、プロとしての活動を一通り経験し満足したため、今度は自分を育ててくれた地元に、音楽を通じて恩返しをしたいということでプロの道を切り上げ、街の小さな音楽スタジオで働き始めたということでした。

そんな彼と自分を比べると、ミュージシャンとしても、スタジオの従業員としてもあまりにも格が違い過ぎて、自分の未熟さ、人としての小ささを痛いほどに思い知りました。

音楽という限られた世界ではなく、もっと広い世界に出て自分を成長させたい。
一人前の社会人になり、どんな世界でも通用する人間になりたい。
そんな想いのもと、アルバイトを辞め、転職することを決意しました。

転職って何をすればいいの…?

転職をして何をしようかと考えたときに、行き着いた答えが営業のお仕事。

当時、音楽を作ることには自信があった僕ですが、それを売り込んだり広げていく方法を分かっていませんでした。
「売り込む=営業」
営業を経験すれば、今の自分に足りないものが補えるはず。
そんな思いから、営業職に就こうということを心の中で決意。

しかしながら、転職にあたって何をどうすればいいのか、当時の自分にはさっぱりわかりませんでした。
ハローワークに行ってみたものの、仕事の探し方も相談の仕方もわからない。
ネットで検索して営業職の求人を探してみても、自分がそこに飛び込んでいくイメージを持てない。
そんなことを考えながら、地元の求人情報誌を家で眺める毎日。
そんな中、情報誌の中で見つけたのが、とある人材会社が運営していた「おしごとCafe」という若者向け就職活動支援スペースの存在です。

おしごとCafeとの出会い

その存在を知った私は、早速おしごとCafeに行ってみました。
都内高層ビルの一区画の中にポツンと存在していた、おしごとCafe。
「若者向け就職活動支援スペース」と銘打っているとおり、そこには定職についていない方、私のように夢追いをしていた方、入社した会社が合わず早期に退職した方など、就職に困る若者たちが集まっていました。

初回は利用登録時に簡単なキャリア面談を行い、その日集まっていた方と軽いアイスブレイクをして終了。
終了時に運営の方から、今後のイベント情報を教えてもらいました。
ビジネスマナー講座、面接練習会、キャリアコンサルタントによる講演会、合同企業説明会など、おしごとCafeではイベントが盛りだくさん。
とりあえず、スケジュールが許す限り、イベントには片っ端から参加しました。

転職活動のやり方さえ何もわからなかった私にとって、ビジネスマナーや面接対策を通じて足りなかったビジネススキルを磨いたり、合同企業説明会で色々な企業を知る機会はとても大きな学びになりました。

学びの機会は多いものの…

おしごとCafeを通じて、たくさんの学びは得られたものの、肝心の仕事はなかなか決まりませんでした。

当時は何もわからなかったですが、今思えば、おしごとCafeを運営していた人材会社は大手医療機器メーカーのグループ傘下の一社で、求人も機械エンジニアなど、技術職が多く、営業をやりたい自分にはなかなか希望の案件紹介がありませんでした。

本当にこのままで転職は決まるのだろうか…?

焦りを感じる中、キャリアコンサルタントの講習会を通じて、初めて「リクナビNEXT」の存在を知りました。
とりあえずサイトを覗いてみると、数えきれないほどの求人がびっしり。
「待っているだけじゃ決まらない」
そう考えた私は、人材会社任せの転職活動を辞め、自分での応募活動を開始しました。

トーコンとの出会い

リクナビNEXTには、今まで知る由もなかったような、世の中の色々な企業の色々な仕事が載っていて、眺めているだけで楽しくなりました。
この社会は、色々なところで働く色々な職業の方々のおかげで回っている。
そんなことを実感しました。

そんな中でであったのが「求人広告を作る仕事」をしているトーコンという会社。
リクナビNEXTを通じて色々な仕事と出会うことが楽しくなっていた私は「求人広告の営業になれば、色々な世界を覗くことができて楽しいのでは…?」と思い、トーコンに応募をしました。

面接のことは今でも覚えていますが、他の企業よりも形式ばったものではなく、面接官は終始肩の力が抜けていて、冗談も交えながら淡々と話を進めていました。
私のことにも興味を持って聞いてくれたので、私もつい色々なことを話してしまい、全体としてとても楽しかった記憶があります。
ただ、面接が終わって帰る時、エレベーターの扉を閉める際にこれまでフラットにお話をしていた面接官が、深々とお辞儀をしてくれたのがとても印象的でした。
その綺麗な所作を見て、これが一流のビジネスパーソンかと感動し、改めてこの会社で働きたいと感じました。
そして、選考の結果内定をいただき、トーコンに入社。
今日まで約7年、同じ会社で働き続けています。

頼れる存在があったから

私の場合、最終的には求人広告を通じて自主的に企業への応募をしていたので、サポートは受けていたものの、結果として人材会社のお世話になることはありませんでした。

しかし、アルバイトから正社員に転向しようと決意したものの、その方法がわからず、何もできない無力感に大きな不安を抱えた私にとって、おしごとCafeを運営するその人材会社の存在は大きな手掛かりでした。

そんな頼れる存在を見つけ、繋がりを持つことができたからこそ、それをきっかけに自走する力を得ることができたのだと、自分が人材会社に入ってから改めて感じます。

もしかしたらこれを読んでいるあなたも、将来の不安やキャリアの悩みにとらわれ、視野が狭くなり、自分の殻に閉じこもってしまうこともあるかもしれません。

しかし、その悩みに寄り添ってくれるような存在に出会うことができれば、繋がりを作ることで悩みを晴らすヒントが得られ、最終的には自分の足で歩く力を取り戻せるはず。

「トーコンエージェント」もキャリアに悩む方々にとってそのような存在でありたい。
私もそうですが、一緒に働くメンバーたちも共通の想いを持って日々の業務に取り組んでします。

まだ小さな組織であるがゆえ、手が届いていない部分もありますが、少しでも多くの方のキャリアの不安に寄り添えるように、これからも活動を続けて参ります。