20代で2回目の転職を考えている方、「転職回数が多いと企業からの評価は下がる?」「2回目以降の転職では何に気をつければいい?」などといった悩み・不安を感じていませんか?この記事では、20代の転職の実態データから、2回目以降の転職を成功させるポイント、実践的な対策までを徹底解説。企業や採用担当者の本音を理解しつつ、後悔しない転職を実現するための作戦を練りましょう。

目次

1. 20代での2回目の転職、その実態は?

20代での転職は決して珍しいことではありません。しかし、「2回目の転職」となると、「転職回数が多すぎると評価されないのでは?」と不安に感じる方も多いでしょう。まずは、統計データを見ながら20代の転職事情の実態を確認し、企業がどのように評価しているのかを理解していきましょう。

1-1. 転職回数に関する統計データ

厚生労働省「雇用動向調査(2022年)」によると、20代の転職回数に関する統計は以下のようになっています。

年齢層1回転職者 (%)2回以上転職者 (%)転職しなかった人 (%)
20-24歳18.5%5.7%75.8%
25-29歳22.3%9.1%68.6%

これらのデータから、次のようなことが言えます。

1. 20代の転職は増加傾向にあるが、2回以上転職する人は少数派

雇用の流動化が進んでいる中、20代で転職を経験する人の割合は増えてると言われています。とはいえ、20代で複数回転職するのはまだ少数派(約1割)にとどまります。そのため、「2回目の転職は珍しくない」とは言えるものの、「多くの人が経験しているわけではない」という点も認識しておく必要があります。

2. 25-29歳はキャリアを見直すタイミング

20-24歳の転職率よりも25-29歳の転職率が高い理由として、以下の背景が考えられます:

  • 社会人経験が5年程度経ち、キャリアの方向性を考え始めるタイミングである。 
    この時期になると自分の適性や希望するキャリアパスがより明確になってきます。
  • スキルが身につき、市場価値を意識するようになる。
    経験を積むことで転職市場での自分の価値に気づき、より良い条件を求める人が増えます。
  • ライフイベント(結婚・出産・転居など)がキャリアに影響する。
    プライベートの変化に伴い、働き方や勤務地の見直しを行う人も多いです。

20代で1回の転職は一般的になってきていますが、2回以上の転職はまだ少数派(1割未満)であるということ。また、特に25-29歳の転職率が高く、キャリアの方向性を見直すタイミングとなっていることが統計データから読み取ることができます。

1-2. 雇用の流動化と転職回数に対する評価

近年、雇用の流動性が高まり、転職回数の多さが必ずしもマイナスに見られる時代ではなくなってきています。昔は「同じ会社に長く勤めること=安定したキャリア」と評価されてきましたが、現代ではその価値観が変わりつつあります。この変化には、以下のような背景があります:

  • 終身雇用制度の崩壊: 
    従来の終身雇用を前提とした雇用慣行が見直され、企業も人材の流動性を受け入れるようになっています。
  • 働き方の多様化:
    フリーランスや副業の増加により、一つの会社に縛られない働き方が一般化してきました。
  • スキル重視の採用:
    企業が求めるスキルが変化し、「経験の長さ」より「持っているスキルの質」が重視されるようになっています。

特にIT・ベンチャー業界など変化の激しい業界では、プロジェクト単位で転職するような労働者も増えており、「転職回数が多い=ダメ」という考え方は変わりつつあります。一方で、社会的に価値観が変化しているとはいえ、多くの企業ではいまだに「長期雇用を重視する文化が残っている」ため、転職回数の捉え方は企業によって差があることも事実です。

1-3. 企業の評価と採用担当者の本音

企業が「2回目の転職」に対してどのような評価をするのか、採用担当者が気にするポイントを理解し、転職活動に活かしましょう。

採用担当者は、単に「転職回数が多い」ことを気にしているのではなく、「なぜ転職したのか?」「一社一社でどんな成長をしたか」を重要視しています。転職理由に「キャリアアップの意図」があればプラス評価につながりますが、「ただ環境を変えたかっただけ」の転職はマイナス評価を受ける恐れがあります。

企業の評価基準として、主に以下のポイントが挙げられます:

  • 「スキル・経験の一貫性があるか?」
    転職を通じて特定のスキルや専門性を磨いてきたのかを見られます。
  • 「短期離職が続いていないか?」
    1年未満の短期離職が続くと、定着する意志があるのか疑問視されます。
  • 「転職理由が論理的に説明できるか?」
    単なる不満ではなく、前向きな理由で転職したのかを重視します。

採用担当者の本音としては、次のような考えがあることが多いです:

  • 「成長意欲があり、自社で活躍できるなら転職回数は気にしない」
    能力とやる気があれば、転職回数は二の次という考えです。
  • 「過去の転職で何を学び、どう活かしているかが重要」
    転職経験をポジティブに捉え、そこから何を学び、活かしたかを評価します。
  • 「転職理由が曖昧だと、またすぐ辞めるのでは?」
    明確な理由がないと、入社後もすぐに辞めるリスクがあると判断されがちです。

転職回数の評価において注意すべき点として、企業の評価基準は一律ではないため、応募企業の文化や採用方針をリサーチすることが重要です。また、面接では「なぜこの転職が必要だったのか?」を明確に説明できるように準備しておくことが大切です。

企業の評価は「転職回数」そのものではなく、「転職の意図とストーリー」によって決まります。採用担当者がどのような視点で候補者を見ているかを理解し、転職理由や職務経歴書の準備をしっかり行いましょう。

2. 2回目の転職を成功させるポイント

2回目の転職を検討する際、多くの人が「転職回数が多いと不利になるのでは?」と不安を感じます。しかし、実は転職回数よりも重要なのは「転職の質(内容)」です。ここでは、2回目の転職を成功させるための核心となるポイントと、その実践方法について解説します。

2-1. 転職成功のポイントは「キャリアの一貫性」

複数回の転職においては、「転職回数の多さ」よりも「キャリアの一貫性」が重要視されると言われています。過去の経験をどのようにつなげ、自分自身が持つポータブルスキル=どんな環境でも活かすことができるスキルを、自身で整理し説明できることが転職成功のカギとなります。

企業は、転職回数を見ているのではなく、「この人を採用したら、自社で活躍してくれるか?」を見ています。転職が多くても、一貫した軸があればポジティブに評価されるのです。例えば、「デジタルマーケティング分野で経験を積みたい」という明確な目標があった場合、その方向性に沿った転職については評価される、ということになります。

反対に、転職ごとに職種・業界・方向性がバラバラだと、企業は「飽き性なのかな」「うちに来てもまた辞めてしまうのでは?」と不安を感じてしまいます。一貫性のない転職は、「定まらない人」という印象を与えかねません。

「キャリアの一貫性」には、主に以下の3つの側面があります:

  • 職種の一貫性 - 例えば、営業→マーケティング→事業開発と、関連性を持ってステップアップしていくパターンです。全く異なる職種に飛び移るのではなく、これまでの経験を活かせる職種に進むことで一貫性を保ちます。
  • スキルの一貫性 - 例えば、異業種に転職する場合でも、コミュニケーションやデータ分析など、スキルを共通して活かしているようなケースです。職種が変わっても、核となるスキルに一貫性があれば説得力が増します。
  • 価値観の一貫性 - 例えば、「挑戦できる環境を求めている」「社会貢献につながる仕事がしたい」など、自分の価値観や志向性に基づいた転職理由があることです。

注意点として、「キャリアの一貫性」を無理に作る必要はありませんが、自分の経歴を説明する際に、企業が納得できるストーリーを伝えられることが大切です。

合わせて「転職理由がネガティブなものばかり」にならないように工夫することも重要です。例えば、「上司が嫌だった」という理由は「より成長できる環境を求めた」というポジティブな表現に変換するといいでしょう。

2回目の転職では、「どういう意図でこのキャリアを選んだのか?」を明確に伝えることが大切です。職務経歴書や面接で「スキル・価値観・方向性の一貫性」を示すことで、企業に納得してもらいやすくなります。

2-2. 自己分析を通じてキャリアの一貫性を見つける

「キャリアの一貫性があるか分からない...」と感じる場合は、自己分析を通じて、自分の経験やスキルの共通点を見つけ出すことが重要です。

「転職の軸が分からない」という人も、自己分析を通じて共通するスキルや価値観を見つけることで、一貫したキャリアストーリーを作ることができます。企業が見ているのは「転職の回数」ではなく「転職の意図」です。だからこそ、「自分はなぜこの選択をしたのか?」を明確にできれば、評価は大きく変わります。

自己分析の方法として、以下のようなアプローチが効果的です:

  • 過去の仕事でやりがいを感じた瞬間を振り返る
    例えば、「チームで目標を達成したときが楽しかった」という経験があれば、それはリーダーシップを発揮できる環境が向いているということかもしれません。日々の仕事の中で、どんな時に充実感を覚えたかを思い出してみましょう。
  • 転職のたびに何を得たのかを整理する
    例えば、「営業からマーケティングに転職した」という経験は、分析力やデータ活用力が活かせる仕事に興味があるということかもしれません。前職と現職の違いから、自分の志向性を読み取りましょう。
  • 「自分の価値観」を言語化する
    例えば、「裁量権を持って仕事をしたい」「安定した環境がいい」など、仕事に求める価値観を明確にします。何を大切にして働きたいかを考えることで、キャリアの方向性も見えてきます。

キャリアの一貫性を見つけるフレームワークとしては、「適性」「スキル」「価値観」の3つの軸で共通点を探すことが有効です。また、転職を「成長のステップ」として整理することで、一見バラバラに見える経験もつながりを見出せることがあります。

※具体的な自己分析の方法は「3-1. 自己分析の徹底」で詳しく解説します。

注意点として、「やりたいことがない=ダメ」ではありません。まずは「自分が得意なこと・興味があること」から整理するのが大切です。また、短期間の転職でも、スキルや経験を活かせていれば、一貫性を見出すことができます

2-3. 一貫性を見出せない場合の対策

「転職の一貫性がない」「過去のキャリア選択に後悔がある」と感じる人は少なくありません。大切なのは、過去を振り返って後悔することではなく、「なぜその選択をしてしまったのか?」を理解し、次に活かすことです。ここでは、過去のキャリア選択を振り返りつつ、今後どうすべきかを整理する方法を紹介します。

STEP1:自分のキャリア選択を振り返る

まずは、過去の転職や職場選びを振り返り、次のような観点で整理してみましょう。

  • 転職を決めた理由は何だったか?
    「仕事が合わなかった」「人間関係がうまくいかなかった」「給与が低かった」など、具体的な理由を思い出します。
  • その決断をしたとき、どんな気持ちだったか?
    「早く辞めたくて焦っていた」「とにかく現状を変えたかった」など、当時の心理状態を思い返します。
  • 実際に転職して、状況は改善されたか? 
    「職場環境は良くなったけど、また違う不満が出てきた」など、転職後の変化を振り返ります。

STEP2:自分のキャリアを客観視する

次に、振り返った自分のキャリアを客観視し、どこに課題があったかを明確にすることが大切です。ここでは架空のモデルケースを通じて、これまでのキャリアの選択を客観視しながら課題の特定を行ってみます。

ケース1:「感情に流されて転職を繰り返してしまったAさん」

Aさんは新卒で大手企業に入社したものの、上司との相性が合わず2年で退職。その後、「もっと自由な働き方がしたい」とベンチャー企業に転職するも、仕事がハードすぎて1年で退職。「今度こそ落ち着ける職場を」と、安定志向の企業に入社したが、やりがいを感じられずまた転職を検討中です。

Aさんの課題:

  • 転職のたびに「理想の環境」を求めているが、「本当に自分が求める働き方」を整理できていない
  • 転職理由が「逃げ」になってしまい、次の職場も合わない可能性がある

学び: Aさんのように「今の環境が嫌だから」という理由で転職を重ねると、転職先でもまた別の不満が生まれる可能性が高いです。大切なのは、「自分が本当に求めている働き方や価値観」を明確にすることです。

ケース2:「転職の軸がないまま転職してしまったBさん」

Bさんは新卒で営業職に就いたが、「もっとクリエイティブな仕事がしたい」と転職。しかし、未経験の仕事で思うように成果が出ず、評価が下がり不安になり退職。その後、「やっぱり給与が安定する仕事がいい」と事務職に転職したが、やりがいを感じられずまた転職を検討中です。

Bさんの課題:

  • 転職のたびに「理想のキャリア」が変わっている
  • 「本当に自分が何を大切にしたいのか?」が定まっていない

学び: Bさんのように、「やりたいこと」や「安定」など、転職の基準がその時々で変わってしまうと、一貫性のあるキャリアが築きにくくなります。「なぜそのキャリア選択をしたのか?」を深掘りし、自分の価値観を整理することが重要です。

Aさん、Bさんの例を参考に、自分自身のキャリアの選択についても掘り下げながら、どこに課題があったのかを振り返ってみてください。

STEP3:なぜ一貫性のある選択ができなかったのか?

過去の転職を振り返ると、「なぜ一貫性のある選択ができなかったのか?」が見えてきます。以下のような要因に当てはまるものがないか、自己分析してみましょう。

  • 感情的に転職を決めてしまった(不満・焦り・逃げ)
    冷静な判断ではなく、感情に任せて転職を決めていませんでしたか?
  • 転職理由が漠然としていた(「もっと良い環境を」だけでは曖昧)
    具体的に何を求めて転職したのか、明確でなかった可能性はありませんか?
  • 自分の価値観を整理せずに転職してしまった
    何を大切にしたいのか、どんな環境で働きたいのかを考えないまま転職していませんでしたか?
  • 将来のキャリアプランを考えずに転職してしまった
    長期的なキャリア形成を視野に入れず、目先の問題だけで判断していませんでしたか?

このような要因に当てはまる場合、次の転職を成功させるためには、まず「軸」を明確にすることが必要です。

STEP4:今後どうしていくべきか?

過去の選択を振り返ったうえで、これからのキャリアを整理するために、次のような質問を考えてみましょう。

  • 「自分が本当に求める働き方は?」
    「裁量を持って働きたい」「安定した環境で長く働きたい」など、理想の働き方を考えます。
  • 「仕事で最も大切にしたい価値観は?」
    「成長できる環境」「ワークライフバランス」「給与の高さ」など、優先順位を整理します。
  • 「次の転職は、過去の転職と比べてどう違う?」
    「過去は○○が原因で転職したが、今回は明確なキャリアプランがある」という違いを明確にします。

※参考記事:転職の「軸」って何??仕事探しに必要な4つの視点をわかりやすく解説!-とこキャリ(tokon.co.jp)

「一貫性のないキャリアを選んでしまった」と感じている場合でも、過去の経験を振り返り、次に活かすことは十分可能です。「過去のキャリア選択の理由」「自分の価値観」「今後の働き方」を整理することで、次の転職が「本当に意味のある選択」になります。

3. 2回目の転職を行う際の実践的な行動

20代での2回目の転職を成功させるには、具体的にどのような行動を取るべきでしょうか。ここでは、転職活動を始める前の準備から、面接での効果的なアピール方法まで、実践的な行動指針を紹介します。これらのステップを踏むことで、2回目の転職でも企業から高い評価を得られるでしょう。

3-1. 自己分析の徹底

転職活動を始める前に、「なぜ転職するのか?」「どんな仕事がしたいのか?」を明確にするために、自己分析を徹底することが重要です。転職理由が曖昧だと、またミスマッチを起こしてしまう可能性が高くなります。企業の面接でも「なぜ転職するのか?」は必ず問われるため、説得力のある理由が必要です。また、自分の強み・スキル・価値観を整理することで、「キャリアの一貫性」も見えてきます。

自己分析を行う際は、以下のようなフレームワークが役立ちます:

1. 適性の検討

  • 「どんな仕事であればモチベーション高く仕事ができるか」- 自分が意欲的に取り組める仕事を考えます。
  • 「どんな仕事で高いパフォーマンスが発揮できるか」- 自分の力を発揮しやすい仕事を考えます。

※参考記事:自己分析でよく言われる「強み・弱み」|自分らしさ・特性を理解し活かす方法とは?

2. キャリアの振り返り

  • 「これまでの仕事で得たスキルは?」- 具体的な業務や成果から、自分が身につけたスキルを書き出します。
  • 「仕事で楽しかったこと・辛かったことは?」- どんな業務にやりがいを感じ、何に苦労したかを整理します。

※参考記事:【完全ガイド】キャリアの棚卸し やり方・活かし方を徹底解説!-とこキャリ(tokon.co.jp)

3. 価値観の整理

  • 「どんな働き方が理想か?」- チームで働きたいか個人で働きたいか、裁量が欲しいか明確な指示が欲しいかなど。
  • 「仕事で最も大切にしたいことは?」- 成長か安定か、給与か働きやすさかなど、優先順位を考えます。

※参考記事:「仕事の価値観が合わない」と感じた時こそ、自分を見つめ直すチャンス。価値観の再定義からはじめる充実したキャリアづくり-とこキャリ(tokon.co.jp)

自己分析を通じて、転職理由・スキル・価値観を明確にすることで、転職の軸が定まりやすくなります。キャリアの棚卸しを行い、次のキャリアをより納得感のあるものにしましょう。

3-2. 企業研究の徹底

「どの企業に転職すべきか?」を見極めるために、企業研究を徹底することが重要です。

企業のブランドやイメージだけで選ぶと、入社後にミスマッチを感じやすくなります。「どんな環境が自分に合うのか?」を把握することで、より納得感のある転職ができます。また、転職理由と企業選びの軸を一致させることで、面接でも説得力のある志望動機を伝えやすくなります。

企業研究を行う際のポイントは以下の通りです:

  • 事業内容・ビジョンを確認する
    「自分のキャリアとマッチするか?」を考えます。企業の将来性や方向性が自分のキャリアプランと合致しているかを確認しましょう。
  • 社風・働き方をチェックする
    「長期的に働ける環境か?」を考えます。残業の多さ、フレックス制度の有無、リモートワークの可否など、自分の希望する働き方と合っているかを確認します。
  • 社員の口コミ・評判を調べる
    「実際の働きやすさは?」を確認します。公式サイトの情報だけでなく、実際に働いている人や過去に働いていた人の声から、リアルな職場環境を把握しましょう。

※参考記事:
企業研究が楽しくなる!転職に使える、企業理解を深める具体的なやり方-とこキャリ(tokon.co.jp)
職種研究の効果的なやり方とは?仕事理解を深めるための4つのステップを解説!-とこキャリ(tokon.co.jp)

企業研究を行う際の注意点として、ネットの口コミは参考程度に留め、可能であれば実際に働く人の話を聞くのが一番確実です。また、企業研究を怠ると、入社後に「こんなはずじゃなかった...」と後悔することになりかねません。転職は人生の大きな決断であり、十分な情報収集に基づいて判断することが重要です。

企業研究をしっかり行うことで、自分に合った会社を見極められます。転職理由と企業の特徴を照らし合わせながら、納得のいく選択をしましょう。

3-3. 転職理由をどのように伝えるか

「1-3. 企業の評価と採用担当者の本音」でお伝えした通り、企業は「この人はまたすぐ辞めるのでは?」と懸念するため、転職理由を注意深く見ています。そのため、面接での転職理由の伝え方は非常に重要であり、自身のキャリアの選択を説得力のあるストーリーを伝えることが大切です。

転職理由を考える際、多くの人は「会社の制度が悪かった」「上司の理解がなかった」「給料が低すぎた」など、外部要因に原因を求める「他責思考」になりがちです。しかし、採用担当者が本当に知りたいのは、あなたが困難にどう向き合い、そこから何を学んだのかという点です。
転職理由の伝え方を考える際は、下記3つのことを意識してみてください。

  • 転職理由となった事象に正直に向き合う
    転職理由を語る際、事実を隠したりしても、多くの場合は企業に見抜かれてしまいます。変にごまかしたり、ポジティブな理由に置き換えたりせず、転職理由となった事象に正直に向き合うことが大切です。
  • 自分自身がどう関われば良かったかを考える
    転職の要因となった職場の課題に対して、自分自身がどのように関わればより良い状況を作れたのかを考えることが重要です。そのように考えることで「問題から逃げる人」ではなく「解決策を考える人」という印象を与えることができます。
  • 経験から学び、今後に活かす姿勢を示す
    転職理由を語る上で最も重要な部分は、その経験から何を学び、次のキャリアにどう活かすかという点です。過去の経験を単なる失敗や不満ではなく、成長の機会として捉え直すことで、前向きな印象を与えられます。

たとえば「前職で評価されなかった」という転職理由だった場合、他責思考と自責思考では以下のような表現の差が生じます。

  • 他責思考の例:「前職では評価されなかったので、もっと評価される環境を求めています」
  • 自責思考の例:「前職で思うような評価を得られなかった経験を振り返り、自分の強みを適切に発信する工夫や、より成果を出すための働きかけが不足していたことに気づきました。その経験から、自分の強みをより活かせる分野と、さらに伸ばすべきスキルが明確になりました。貴社ではそれらを活かしながら、○○の分野でさらに成長し、より主体的に成果を生み出せるよう努めたいと考えています。」

自責思考を取り入れた転職理由は、単に「前向きに聞こえる言葉」に置き換えるだけでなく、真摯に自己と向き合った結果として語られることが重要です。そのためには、転職前に自分自身の行動や考え方を振り返り、何が自分に合っていて何が合っていなかったのか、どんな環境で最も力を発揮できるのかを明確にしておくことが大切です。

転職理由は、過去の経験を否定するのではなく、それを踏まえて次のステップに進むためのストーリーです。自責思考を取り入れることで、キャリアの一貫性を示すことが難しい場合でも「人としての一貫性」を採用担当者に伝えることができるでしょう。

2回目の転職における実践的な行動として、自己分析、企業研究、そして転職理由の整理は欠かせません。これらの準備をしっかり行うことで、企業側に「この人は明確な目的を持って転職している」という印象を与え、採用される可能性を高めることができます。

4. 2回目の転職を決断する前に

転職活動を始める前に、本当に転職すべきなのかを冷静に考えることも重要です。2回目の転職は1回目より慎重に判断する必要があります。ここでは、転職を決断する前に考えるべきポイントと、転職以外の選択肢について解説します。

4-1. 転職リスクの見直し

転職にはメリットだけでなく、リスクも伴います。転職後に「こんなはずじゃなかった...」と後悔しないために、転職のリスクを事前に洗い出し、慎重に判断することが重要です。

2回目の転職になると、転職市場での評価が変わる可能性があります。「現職に不満があるから辞めたい」という感情だけで動くと、転職後にさらに厳しい状況になるリスクも考えられます。失敗しない転職のためには、転職によるデメリットを理解した上で決断することが大切です。

転職リスクを確認する際には、以下のようなチェックリストが役立ちます:

  • 転職市場での評価 - 「2回目の転職によって、企業の評価はどう変わるか?」
    転職回数自体がネガティブに捉えられる風潮は弱まっているものの、多くの企業では転職回数が多いことが不利になる場合もあります。
  • 待遇・年収の変化 - 「転職で希望の給与や福利厚生が得られるのか?」
    転職によって一時的に年収が下がることもあります。特に未経験分野への転職の場合、多くの場合は収入減となります。
  • 社風や働き方の変化 - 「今の職場と比較して、本当に自分に合うのか?」
    企業文化の違いによる新たなストレスが生まれることもあります。また同じ企業の中でも部署によって文化は異なります。
  • キャリアの方向性 - 「この転職は、自分のキャリアにとってプラスになるのか?」
    短期の課題解消だけではなく、長期的なキャリア形成の観点で転職を判断することが重要です。
  • 次の転職のしやすさ - 「万が一、新しい会社が合わなかった場合のリスクは?」
    転職回数を重ねるほど、短期離職の懸念を持たれる可能性は高まり、キャリアの選択肢が狭まる可能性があります。

転職はキャリアに大きな影響を与えるため、デメリットやリスクを慎重に検討することが重要です。「転職しない選択肢」も含めて、冷静に判断しましょう。

4-2. キャリアの選択肢を把握する

「転職=キャリアの解決策」ではありません。実は、現職で成長できるチャンスがある場合もあります。転職市場での競争が激しい場合、「スキル不足」が理由で転職がうまくいかないこともあるでしょう。「本当に転職がベストなのか?」を検討することで、より納得感のあるキャリア選択ができます。

転職以外のキャリアの選択肢としては、以下のようなものが考えられます:

  • 現職でのキャリアアップ
    「社内異動」や「新しいプロジェクトへの挑戦」など、今の会社でも新たな経験を積める可能性があります。
  • 副業・パラレルキャリア
    「転職前にスキルを試しながら市場価値を上げる」ことで、次のステップに備えることができます。
  • スキルアップ・資格取得
    「転職前に専門性を磨き、より良い条件での転職を狙う」ことで、キャリアの選択肢を広げられます。
  • 一時的に転職を見送る
    「今の環境であと1年頑張り、実績を作る」ことで、より良い条件での転職が可能になることもあります。

転職は選択肢の一つにすぎません。社内異動や副業、スキルアップなどの他の可能性も考慮し、本当に転職が最善の選択かを慎重に判断しましょう。

4-3. 第三者やプロのアドバイザーへの相談

自分一人で考えると視野が狭くなりがち。転職を決断する前に、第三者の意見を聞くことで、新たな視点を得られます。

転職を考えるとき、どうしても「今の環境の不満」にフォーカスしがちです。第三者の意見を聞くことで、自分では気づけなかったキャリアの選択肢が見えてくることがあります。また、企業の評価基準や市場価値を客観的に知るためにも、転職エージェントやキャリアアドバイザーの活用が有効です。

相談すべき相手としては、以下のような人が考えられます:

  • 信頼できる上司・先輩
    「現職での可能性を相談できる」相手として、社内の信頼できる人に話を聞いてもらうのも一つの方法です。
  • 転職経験のある知人
    「リアルな転職のメリット・デメリットが聞ける」ため、実際の経験に基づいたアドバイスが得られます。
  • 転職エージェント・キャリアコンサルタント
    「市場価値や転職の成功率を分析してくれる」プロのアドバイスは非常に参考になります。
  • キャリアカウンセラー
    「転職だけでなく、長期的なキャリア設計の相談ができる」ため、より広い視点でのアドバイスが得られます。

相談するときのポイントとしては、「転職すべきか?」という単純な質問ではなく、「どういうキャリアを築くべきか?」という視点で相談することが効果的です。第三者の意見を聞くことで、自分では気づけなかった選択肢が見えてくることがあります。転職の決断は慎重に行い、客観的な情報をもとに納得のいく判断をしましょう。

5. まとめ

20代の転職は、単なる環境の変化ではなく、自分のキャリアを主体的に選び取る貴重な機会です。「転職回数が多い」という不安にとらわれるよりも、一つ一つの転機を学びの機会と捉えつつ「どのようなキャリアを築きたいか」という本質的な問いに向き合いましょう。たとえ道のりが平坦でなくても、明確な目標と適切な準備があれば、2回目以降の転職であっても必ず新たな成長につながります。あなたにしかできない仕事の見つけ方は一つではありません。自分の価値観に正直に、勇気を持って一歩を踏み出してください。私たちはあなたの新たなキャリアの一歩を応援しています。