転職活動を始めたいけれど、実際に動こうとすると「めんどくさい」気持ちが先立ってしまう。そんなお悩みを抱えていませんか?この記事では、転職活動が「めんどくさい」と感じる理由を探り、モチベーションを高めて行動に移すための具体的な方法をお伝えします。

目次

1. 転職を「めんどくさい」と感じる原因は?

転職活動を面倒に感じてしまう原因は人によって様々。ここでは、考えられる原因をいくつかピックアップします。まずは、自分が感じている面倒さの正体を探りましょう。

1-1. 準備過多に圧倒されている

履歴書、職務経歴書、企業研究、面接対策……。転職活動で必要なタスクを見渡すと、その量に圧倒されてしまうのは自然なことです。一度に全てをこなそうとすると、途方に暮れて転職への意欲を損なってしまいます。特に、転職活動に不慣れな方は、何から始めればよいのかわからず、行動が止まってしまうことも多いようです。
やることの多さに面倒さを感じる人は、まずはタスクを整理してやるべきことと優先順位を明確にすることが大切です。

1-2. 日常の忙しさで時間が取れない

働きながらの転職活動は、時間の確保が大きな課題となります。日中は仕事に追われ、帰宅後は疲れて転職活動に手が付けられない。休日も家事や用事で忙しく、ゆっくり転職活動に向き合う余裕がない。このような状況は、多くの方が経験している悩みです。特に、責任ある立場にある方や、プライベートでも時間が必要な方にとって、この時間の確保は深刻な問題となっています。
一方で、転職活動は一日15分からでもできることがあります。忙しい中で時間の創出は大変かもしれませんが、隙間時間を上手く活用しながら、一日に少しずつでも前進を感じましょう。

1-3. モチベーションが続かない

転職活動は長期戦になることが多く、最初の意気込みを維持し続けるのは簡単ではありません。特に、明確な目標やキャリアゴールが定まっていない場合、「なぜ転職するのか」という根本的な動機が曖昧になり、活動への意欲が低下しがちです。また、思うように求人が見つからなかったり、書類選考で不採用が続いたりすると、さらにモチベーションが下がってしまうことも。
転職活動中は慌ただしいことも多いかと思いますが、モチベーション維持のためには自分を見つめ直す時間を作ることも大切です。

1-4. 手順がわからず不安に感じる

転職活動の進め方がわからないことも、面倒に感じる大きな要因です。いつ退職の意思を伝えるべきか、どの順番で準備を進めるべきか、面接ではどんな質問が想定されるのか。こうした不明点が多いほど、不安が募り、行動に移せない状態に陥りやすくなります。
転職の段取りに不安を感じ前に進めない場合は、転職エージェントに相談するなど、ノウハウを持つプロのサポートを活用するのも手段の一つです。

1-5. 環境変化が怖くて不安が募る

新しい環境での人間関係、業務内容、社風の違い。転職後の生活に対する漠然とした不安は、転職活動を億劫に感じさせる隠れた原因となっています。また慣れ親しんだ環境を離れ、未知の環境に飛び込む決断は、誰しもが躊躇するものです。このような心理的なハードルが、転職活動への一歩を踏み出しにくくしているのです。
このような恐怖は誰もが感じるものですが、現状維持のリスクと正しく向き合うことや、転職候補の企業の情報収集を行い転職のイメージを具体的に持つことで、恐怖を乗り越えていく行動も重要です。

このように、転職を面倒と感じる要因は様々あり、人によってわずらわしさを感じるポイントは異なります。まずは自分の気持ちと向き合い、その原因を明確にすることが、前向きな転職活動を行うための第一歩です。

2. めんどくさい気持ちを脱却するにはどうすればいいか?

面倒だという気持ちから抜け出すには、転職活動を小さなタスクに分解することが有効です。大きな目標を一度に達成しようとするのではなく、負担が少なく対応できる単位に分けて進めることで、一つひとつの達成感を味わいながら前に進むことができます。

2.1 小さな一歩から始める

たとえば、「今日は履歴書の学歴欄だけ更新する」「転職サイトに登録だけする」といった、15分程度で終わるような小さなタスクから始めてみましょう。このように具体的で達成可能な目標を設定することで、「やれた!」という小さな成功体験を積み重ねることができます。この積み重ねが、次の行動へのモチベーションとなり、徐々に転職活動全体の推進力となっていきます。

すぐにできる転職のファーストステップ

  • 転職サイトに登録する
  • 履歴書のフォーマットをダウンロードする
  • 転職アプリをインストールする
  • 求人サイトで求人を探してみる
  • 自己分析のやり方を調べてみる など

2.2 習慣化のコツ

転職活動を継続的に進めるには、日常生活の中に自然と組み込んでいくことが重要です。たとえば、通勤電車での求人チェックを習慣にする、昼休みの15分を職務経歴書の作成時間・見直し時間に充てるなど、既存の生活リズムの中に転職活動のための時間を確保していきましょう。履歴書や職務経歴書の作成は机やPCに向かわないとできないものと感じるかもしれませんが、近年はブラウザ上で簡単に書類を作成できるサービスもあり、スマートフォンで書類を作ることも可能です。このように、無理なく続けられる仕組みを作ることで、面倒という心理的なハードルを下げることができます。

転職活動では自分のことを企業に売り込む行動が求められるので、ポジティブなエネルギーが必要になります。転職においては焦る気持ちもあるかもしれませんが、慌てることなく、毎日の少しずつの前進を自分自身で認めつつ、楽しみながら転職活動に取り組んでください。

3. モチベーションを高めるための具体的な行動は?

人によってモチベーションを高めるスイッチは異なります。ここでは、前述に挙げた転職を面倒に感じる理由に合わせて、モチベーションを高める方法を解説していきます。

3-1. 準備過多に圧倒されている場合の対処法

まずは、やるべきことを全てリストアップしましょう。そして、タスクを整理し順番に並べて、一つずつこなしていきます。たとえば、以下のような順位付けが考えられます:

  • 1:基本的な履歴書の作成
  • 2:転職サイトやエージェントへの登録
  • 3:自己分析
  • 4:求人のチェック
  • 5:応募
  • 6:職務経歴書の詳細な作成
  • 7:志望動機の整理や面接対策

このように段階的に進めることで、一度に抱え込む負担を軽減し、着実に前進することができます。また、タスクごとに期限を設定することで、だらだらと先延ばしにすることを防ぐこともできます。紙や手元の端末にタスクリストを作成し、完了させたタスクにチェックをつけていけば、転職活動の前進を視覚的にも感じることができます。

3-2. 日常の忙しさで時間が取れない場合の対処法

まず、自分の1日の時間の使い方を見直してみましょう。自分では「時間がない」と感じていても、スマートフォンを眺めている時間など、何気なく過ごしている時間を洗い出したりすることで、意外な時間の余裕が見つかることがあります。次に、その時間を効果的に活用するための具体的な計画を立てます。

時間の使い方の例:

  • 通勤時間:求人情報のチェックや業界研究
  • 昼休み:エージェントとのメールのやり取り
  • 帰宅後の30分:履歴書や職務経歴書の作成・見直し
  • 就寝前:タスクの整理、翌日のアクションの明確化

参考:働きながらの転職は無理?仕事が忙しくても転職は成功できるか?‐とこキャリ(tokon.co.jp)

3-3. モチベーションが続かない場合の対処法

転職を決意した理由や、転職後に実現したいことを具体的な言葉で書き起こし、いつでも目に触れられるようにしておきましょう。原動力に繋がるような想いは、自分自身では維持しているつもりであっても、日々の忙しさに追われる中で、気づけば意識の外に追いやられてしまうことも。しかし、いつでも振り返ることが出来るようにしておくことで、給与アップ、ワークライフバランスの改善、キャリアアップなど、自分にとって重要な目標を明確にすることで、モチベーションを維持しやすくなり、ブレない軸を持って活動を進めることができます。
一方で、モチベーションは維持しようと思ってできるものでもなく、コントロールが難しいものです。モチベーションの維持にこだわって無理に高めようとしても、逆にストレスやプレッシャーが増え、逆効果になることもあります。そのため、モチベーションは一定に保つというよりも、波があるものだと理解し、上手に付き合っていくことが大切です。

3-4. 手順がわからず不安に感じる場合の対処法

転職サイトに登録をすると、求人情報だけではなく、転職に関するノウハウやFAQなど、転職活動の進め方に関する情報も幅広く掲載されており、転職を進める上での参考になります。また、転職エージェントに登録しカウンセリングを受けると、プロのキャリアアドバイザーが転職活動をリードしてくれたり、自分に合った転職活動の進め方や、業界の最新動向について知ることができたりします。
その他、以下のような情報収集も効果的です:

  • 転職経験者からの体験談を聞く
  • 転職に関する書籍やWebサイトで基礎知識を得る
  • 業界セミナーや転職フェアに参加する

転職に関する情報は世の中に溢れており、情報の取捨選択が大変な側面もありますが、様々な意見や情報をもとに、自分に合った転職活動の進め方を模索してみましょう。

3-5. 環境変化が怖くて不安が募る場合の対処法

転職をすれば、仕事内容、職場環境、人間関係、ライフスタイルなど、あらゆる面で変化が生じます。この変化への不安から、転職に踏み出せない方も少なくありません。大切なのは、転職した場合としなかった場合、それぞれの未来をしっかりと見据えることです。
転職は人生における大きな転機であり、慎重に判断する必要があります。一方で転職を考える背景には現職に対する不安や不満もあるはずで、それを無視した場合、自分の経済的状況や成長、心身の健康など、将来にどのような影響を及ぼすかを中長期的な視点で考えることが重要です。

また、転職に踏み切る場合も、企業について積極的に情報収集し、就業後のイメージを具体的に持つことが大切です。職場見学や社員との面談などの機会を活用し、実際の職場の雰囲気を体感しながら、働くイメージを形成していきましょう。
さらに、どれだけ事前に情報を集めても、転職後にはこれまでの常識や慣習と新しい環境とのギャップが生じるものです。こうした変化を恐れて避けるのではなく、受け入れ、変化を楽しむ心構えも必要です。

参考:入社後ギャップを防ぐには?転職希望者が実際に感じた入社後ギャップと、ギャップを生まないためにできること。‐とこキャリ(tokon.co.jp)

転職を面倒に感じるポイントが人それぞれであるように、それを解消するための取り組みやモチベーションを高める方法も一人ひとりに合った方法があるはず。自分に合った方法で心の中の負を解消し、行動に繋げていきましょう。

4. それでもモチベーションが高まらない時は?

ここまで、転職活動の「めんどくさい」を解消する方法を解説してきましたが、これらを実践しても転職活動に前向きな気持ちになれない場合は、いったん立ち止まって現在の状況を見つめ直してみましょう。もしかしたら、今は転職を考えるべきタイミングではない可能性もあります。以下のような観点から、自分のキャリアを客観的に検討することをおすすめします:

  • 現在の職場での成長の可能性は本当にないのか
    現職に不安や不満を感じつつも、やり残しを感じていませんか?道半ばでの転職を否定するつもりはありませんが、今の環境の中で「やりきった」と言い切れるまで頑張れれば、迷いなく次の環境に進むことが出来るかもしれません。
  • 今のタイミングが転職に適しているのか
    転職はタイミングが大切です。現在のプロジェクトが落ち着いてから、またはスキルがもう少し身についた時など、今より有利な状況が期待できるかもしれません。転職の時期をずらすことでより良い結果が得られる場合もあるため、焦らずに状況を見極め、最適なタイミングを計ることが大切です。
  • 転職以外の選択肢(社内異動、副業など)は検討したか
    社内異動で新しい部署や職種でのスキルを磨いたり、副業を通して外の世界と関わりを持つことで、転職をしなくても、新しい挑戦やキャリアの充実を見つける方法もあります。今の職場に留まりながらも、自身の成長やキャリアの幅を広げる手段として、こうした選択肢も検討してみましょう。

場合によっては、外部のキャリアカウンセラーに相談することで、新たな視点や気づきを得られることもあります。焦って無理に転職活動を進めるのではなく、じっくりと自分のキャリアについて考える時間を持つことも大切です。

転職はあくまでキャリア形成のための手段であり、それ自体がゴールではありません。どうしても前向きになれない時は、転職以外の方法に目を向けてみるのも立派な選択肢の一つです。

5. まとめ

転職活動が「めんどくさい」と感じるのは、決して特別なことではありません。むしろ、多くの人が経験する自然な感情だと言えるでしょう。重要なのは、その気持ちを認めた上で原因を理解し、自分に合った方法で少しずつ行動に移していくことです。

一歩を踏み出すのに遅すぎることはありません。自分のペースで、無理のない範囲で進めていけば、必ず道は開けていきます。この記事で紹介した方法を参考に、あなたらしい転職活動のスタイルを見つけていただければ幸いです。